【ウルトラマンスタジアム】ウルトラマンのメフィラス星人に会う夢を叶えにいった話。

「推しに会いたい」

そんな気持ちに突き動かされ、実際に会いに出かけた経験がある方は多いのではないだろうか。
推しのコンサート、舞台公演、トークショー、サイン会、講演会、ファンミーティング、などなどなど…。

私も推しに会うために、初めて北陸の地へ足を踏み入れることとなった。

「メフィラス星人に会いたい!!!」

私を駆り立てたのは、ただその一点であった。

これは、去る2022年11月に、石川県能美市にある「ウルトラマンスタジアム」に行ったときの個人の記録である。

ウルトラマンスタジアムとは、ウルトラマンやウルトラ怪獣たちに会えるレジャー施設だ。
ジオラマや撮影小物の展示があり、ヒーローショーや写真撮影が楽しめる。

この記事には、鑑賞した各ステージの感想やウルトラマンたちの様子も織り交ぜながら、メフィラスをたずねて三千里した旅の思い出話を残しておく。

なお、ウルトラマンスタジアムへの行き方やステージの鑑賞方法、ウルトラミュージアムなどスポットの情報を知りたい方は、以下の記事を参照いただきたい。

ウルトラマンスタジアムへの行き方。金沢駅から手取川橋バス停までのルート解説 ウルトラマンスタジアムの平日イベント「バトルステージ」と「フォトセッション」の紹介 ウルトラマンスタジアムの見どころスポット!ウルトラミュージアム、オフィシャルショップ等の紹介

メフィラス星人という存在

「メフィラス星人」をご存知だろうか。

メフィラス星人とは、円谷プロが制作した特撮作品でおそらく最も有名なTV番組「ウルトラマン」に登場する宇宙人である。

バルタン星人よりも一般的な知名度が低く、私も実際知らなかったが、その状況は2022年になって一変した。

そう、「シン・ウルトラマン」である。

今夏に一世を風靡したこの作品にも、メフィラス星人は登場した。

映画では「星人」の単語は外れて「メフィラス」と名乗り、俳優の山本耕史さんが好演している。

スマートなルックスに、ウルトラマンを圧倒するパワー、SNSでバズった「私の好きな言葉です」などのキラーワードを生み出し、メフィラスは瞬く間に「ウルトラマンの敵」として認知され、悪役スターの階段を駆け上がっていった。

「シン・ウルトラマン」で登場したメフィラスは、初代ウルトラマンに登場したメフィラス星人を元に生み出されたキャラクターである。

初代のメフィラス星人はウルトラマン第33話「禁じられた言葉」に登場する。

体型はシンのようにスマートではなく、どこかぼてっとした愛らしさがあり、立ち振る舞いは紳士的だが、交渉決裂すると子ども相手にキレまくるというツッコミどころも満載の敵役だ。

「悪質宇宙人」の二つ名のとおり悪役ではあるのだが、どこか憎めないキャラクターなのである。

当初、私は「シン・ウルトラマン」に登場した山本メフィラスに夢中になったが、初代の「ウルトラマン」やメフィラス星人がMCを務めるバラエティ番組「ウルトラ怪獣散歩」を見るうちに、元祖のメフィラス星人のこともどんどん好きになっていった。

各地のウルトラマンのイベントに赴き、ウルトラヒーローたち対面する経験を重ねて味を占めた私は、「メフィラス星人にも会いたいな」と考えるようになったが、ここで壁にぶち当たった。

ウルトラマンのショーや撮影会はさまざまな場所で日々行われているため、ウルトラヒーローは実は結構会いやすい存在だが、ウルトラ怪獣は露出が低く、好きなキャラクターに会うのがかなり難しいのだ。

「メフィラスに会いたいな〜」と呟くだけの日々を過ごしていたある日、とあるツイートが目に飛び込んできた。

ウルトラマンvsメフィラス星人!!!

メフィラス星人がイベントに登場するというのである!!

しかも、初代ウルトラマンは、私のウルトラヒーローでの最推しだ。

今や誰もが認めるライバルの関係となったウルトラマンとメフィラス。

推し対推し、この2人の対決が見られる!

私はすぐにウルトラマンスタジアムについて調べた。

石川県は行ったことがないし、新幹線もあまり乗ったことがないのでチケットの買い方もよくわからなかったが、「このチャンスを逃したら一生後悔する」と感じた私は秒で行くことを決定した。

遠征するにあたり、全国旅行支援の「いしかわ旅行割」を使ってみようかと思ったが、いろいろ比較検討した結果、旅行会社が提供する新幹線とホテルのセット割が1番安かったので、旅行割は結局使わなかった。
出費は抑えられたのに、それはそれで惜しい気がするものだ。貧乏性の性である。

いざ石川へ!

私は石川県の金沢市へ前日入りした。
仕事を事前に片づけるべく、新幹線とホテルにて詰め詰めで作業をしたが、結局3時間睡眠でウルトラマンスタジアムに向かうことになった。
無茶なスケジュールを立てることはまったくおすすめしない。

寝不足で重い頭を抱えながら金沢駅からバスに乗り、ウルトラマンスタジアムがある遊園地「手取フィッシュランド」へ向かった。

私が現地に到着したのは10時の開場時間ちょうどくらいだったが、すでに5〜6組のお客さんが並んでいて驚いた。

インフォメーションにてチケットを買う。
席を選べるということで、座席表をじっと眺める。

座席表のイメージ図(※実際の座席表とは異なります)

「なるほど、この番号のついたエリアに4人で座るんですね」と知ったような口を聞いたところ、「いえ、最大4人掛けの意味で、お客様はお1人で1つのシートです」との言葉に己の賢しらを恥じた。

せっかくはるばる遠征してきたので、バトルステージとフォトセッション、その日すべてのチケットを購入した。

私が参加したイベントは以下のとおりだ。

  • ウルトラマンタロウのバトルステージ
  • ウルトラマンタロウ(ブラザーズマント)とウルトラマンタイガのフォトセッション
  • ウルトラセブンのバトルステージ
  • ウルトラセブン(ブラザーズマント)とウルトラマンゼロ(ゼロマント)のフォトセッション
  • ウルトラマンvsメフィラス星人のバトルステージ
  • ウルトラマン(ブラザーズマント)とゾフィー(ブラザーズマント)のフォトセッション

昭和のウルトラマンをどこか特別視している自分としては、夢のようなメンバーである。

期待を胸に、私はさっそく最初のステージイベントに向かうのであった。

以下、バトルステージとフォトセッションの内容について詳しく触れています。

ネタバレを見たくない方は、ここで回れ右をお願いします。

ウルトラマンタロウとウルトラマンタイガ登場!午前の回

ウルトラマンタロウのバトルステージ

初めて鑑賞するウルトラマンスタジアムのショーは、ウルトラマンタロウのバトルステージであった。

「バトルステージ」の意味がわかっていなかった私は、「オリンピックの空手みたいに、タロウが1人で演武でもするのかな?」と考え、ベンチシートでワクワクとタロウの登場を待っていた。

\ガラッ/

は?

ゼットン!!!

現れたのは、宇宙恐竜ゼットンであった。

ゼットンとは、初代ウルトラマンでは最終回でウルトラマンを倒したラスボスであり、映画「シン・ウルトラマン」でも最後の敵として立ちはだかる。

恐怖の対象ともいえるゼットンであるが、私はウルトラマンを見続けるうちに、いつの間にかゼットンのことも好きになっていた。

ぽてっとしたおててが可愛いし、ピポポポ…という鳴き声も愛らしい。
よく見ると、なんだかキュートなのである。

メフィラス星人は敵性の宇宙人として最推しであるが、怪獣であればゼットンが最推しだ。

「ゼットンにもいつか会いたいな〜♪」とぼやいていたが、北陸の地で予告なく最推しが目の前に現れたのである。

あらかじめ登場がわかっていたメフィラス星人と違って、完全なる不意打ちだ。

ステージの扉が開いたそこにゼットンがぬぼっと立っているのを見た瞬間、間違いなく私の時間は止まっていた。卒倒するかと思った。

予期せぬ推しとの邂逅に混乱しているうちに、ウルトラマンタロウがステージに飛び出してきて、バトルが始まった。

ウルトラマンタロウvsゼットンの一騎打ち。
ミニショーとはいえ、立ち回りは派手で、見応えのあるアクションだ。

周りの子どもたちも、勇ましく戦うタロウに夢中になっていて思わず笑顔になる。

が。

タロウが窮地に!!

初めて観るウルスタのバトルステージ、いきなりのヒーローのピンチにビックリしてしまった。

ゼットンの攻撃に崩れ落ちるタロウ!司会のお姉さんの叫びも悲壮感にあふれ、観ているこっちが本気で焦る。

突如として恐怖度が高まった空気に慌てているうちに、ダメージを負ったタロウは戦略的撤退した。

どうするのかと思っていると、なんと観客の我々がゼットンを攻撃することになり、今からそのためのトレーニングを行うという。

なぜか倒すべき相手であるはずのゼットンが再び登場し、トレーニングに付き合ってくれた。
自らサンドバッグ役を買って出るゼットン、人格ができすぎている。

各ベンチシートを回って、パンチの相手になってくれるゼットン。
もちろん私のところにも来てくれた。

推し怪獣が間近に来てくれた上にサンドバッグを引き受けている姿に、私の情緒はぐちゃぐちゃになってしまった。

観客がいい感じに鍛え上げられたところで、回復したらしいウルトラマンタロウが再び登場。

子どもたちと大人の応援パワーで強化バフがかかったあとは、終始攻勢なタロウであった。

参加者たちも、先ほど練習したパンチでゼットンを攻撃する。
我々が戦っているあいだは、ウルトラマンタロウがウルトラチャージで応援してくれていた。

最後は、ウルトラマンタロウ必殺のストリウム光線!

皆のパワーを力に、タロウは無事にゼットンに勝利したのであった。めでたしめでたし。

ウルスタ初めてのステージという緊張、不意打ちで現れた最推し怪獣ゼットン、ヒーローの劣勢でシリアスな雰囲気になった空間、相変わらずカッコいいウルトラマンタロウと朝からいきなりボリューム満点すぎて、この時点ですでに息切れがしていた。

まだウルスタの1日は始まったばかりである。

ウルトラマンタロウ&ウルトラマンタイガのフォトセッション

バトルステージの次に、ウルトラマンタロウとウルトラマンタイガのフォトセッションが行われた。
この2人は親子であり、父と息子の共演となる。

すぐに写真撮影に入るのかな?と思っていたところ、これからタロウやタイガと一緒に遊ぶという。

みんなで「ポーズ当てクイズ」をすることになった。
タロウとタイガ、それぞれ1人が舞台の上に立って、彼がどんなポーズをするのかを当てるのだ。

ポーズは二択式。司会のお姉さんの合図で、参加者は一斉に答えだと思うほうのポーズをとる。
出題者のタロウ、もしくはタイガと同じポーズをとったら正解だ。

どのポーズかな?

まずはタロウ、次にタイガと勝負することになった。
出題者はステージの上に残り、もう1人は観客席に降りてきて、ポーズを一緒に考えてくれる。

何度かクイズをやり、私は嬉しいことに全問正解した。
タイガが出題者のときは、ときどきちょろっとヒントを出してくれるのでありがたかった。

クイズ出題者のタイガと、学校の先生のような佇まいのタロウ。

クイズもひと段落したところで、司会のお姉さんからアナウンスがあった。
ウルスタでは、今月が誕生月の人々はウルトラヒーローたちにお祝いしてもらえるという。

誕生日のキッズにお祝いの拍手を送る。

ウルトラマンタロウとウルトラマンタイガ、そして参加者全員で、誕生月の子どもたちや大人の方々に向けて盛大な拍手で祝った。
誕生祝いというのは、何回やってもよいものである。

さて、いよいよ写真撮影の時間だ。

ベンチシートの番号順に撮影していくことになり、さらに1回500円で追加撮影できるとのことで、私は迷いなく追加撮影権を購入した。(現在は追加撮影は2回までとなっている模様。)

また、握手はできないが、エアーハイタッチができるということだった。

初めてのフォトセッション、ヒーローたちのみで撮影するものと、一緒に写るものの両方を撮影した。

まず1枚撮影したときは、自分はタロウのストリウム光線ポーズをしてみたが、あとで現像されたものを見たら手が逆だった。不覚。

追加分では、ウルトラマントレギア(タロウの元親友でタイガの宿敵)のポーズをしてみた。

ウルトラマントレギアのポーズをする私。

ぶっちゃけタロウとタイガ側からは私が何のポーズをしているのか見えていなかったと思うが、お二人ともいい感じにファイティングポーズをしてくれたので、画面のバランスがいい。

初めてのフォトセッションにすっかり舞い上がっていた私は、タロウやタイガとのエアーハイタッチをうっかり忘れてそのまま立ち去ろうとし、慌ててステージの上に戻って、改めて2人にハイタッチをやってもらった。

頭がいっぱいになると、人間は普段できる行動ができなくなるものである。

ウルトラセブンとウルトラマンゼロ登場!昼の回

ウルトラセブンのバトルステージ

13時半の回は、ウルトラセブンのステージである。

今度の敵は、怪獣人プレッシャー。私は初めて見るウルトラ怪獣だ。顔が怖い!

ウルトラセブンがカッコよく登場するのをガン無視してステージ横のセブン像を眺めるプレッシャーの図。

タロウvsゼットン時と同じく、セブンvsプレッシャーのバトルが始まるも、タロウ時とは違った意味で私は目を丸くすることになった。

このプレッシャーの動きが終始ドリフ※なのである。
ウルトラマンタロウのステージがあまりにシリアスだったので調整してきたのか?

※ドリフとは、音楽バンドおよびコントグループであるザ・ドリフターズの通称。冠番組の「8時だョ!全員集合」は最高視聴率50.5%を叩き出したバラエティの王者であった。

まるで志村けんが憑依したかのような怪獣人プレッシャー。

ウルトラセブンを終始おちょくるようなプレッシャーの動きに、こころなしか、セブンもだんだん苛立ってきているように感じる。

強い!ドリフなのに強い!

ウルトラマンタロウと同様にウルトラセブンがダメージを負って一時退却したのち、やはり観客がプレッシャーとトレーニングをして、そのプレッシャー本人と戦うことになった。

ベンチシートごとにプレッシャーが回ってきてパンチの練習に付き合ってくれるのだが、見た目にも動きにも可愛さがあったゼットンに対し、プレッシャーは顔は怖いのに動きがギャグなので、かえって不気味さを増していた。

その後、復活したセブンと観客が力を合わせて戦い、プレッシャーを無事に退けることになる。

セブン必殺のエメリウム光線!プレッシャーは「大変よくできました」とばかりに両手で大きな丸を作り、爆散していった。

面白かったのは、ウルトラセブンの本編は基本シリアスだが、ウルスタのセブンステージは一貫してコメディだったことだ。

少し意外ではあったが、セブンが主人公の超短編作品「ウルトラ・ファイト」もある意味コメディと呼べるであろうし、本編が暗く重い作品ほど、派生作品では逆張りのギャグが冴え渡るといえよう。

ステージ横にはセブンの像があり、ウルトラセブンのバトルステージでは終始背後にセブン像が映り込むために、なんだかずっと面白い図になっていた。

ステージの流れだけでなく、空間全体の光景すらも喜劇になる。

ひょっとしたら、私が見ていたのはウルトラファイトだったのかもしれない。

ウルトラマンセブン&ウルトラマンゼロのフォトセッション

タロウ&タイガ回と同じく、セブン&ゼロの親子共演となった14時からのフォトセッション。

2度目ともなれば、私も慣れたものである。
エアーハイタッチも忘れないし、帰り際にセブンたちにバイバイと手を振って挨拶するのもバッチリだ。

ウルトラマンゼロがマントを羽織っている姿を私は生で初めて見たが、「けっこう肩がいかついんだな…」と思った。

撮影前の交流タイムでは、じゃんけん大会をすることになった。
まずはセブン&ゼロ親子との勝負である。

じゃんけんのポーズは独特だ。
セブン&ゼロ親子が2人で相談した結果、グーは正拳突きのポーズ、チョキはエメリウム光線、パーは光線技のポーズとなった。

私が知っている「ウルトラじゃんけん」とはポーズが違う。
「セブン・ゼロじゃんけん」とでも呼ぶべきか。

セブン・ゼロじゃんけんでは、「最初はシュワッチ!」で腰に両手を当て、「じゃんけんぽん!」でポーズをかっこよく決める。

じゃんけんのデモンストレーションをする2人。セブンがチョキ、ゼロがグーなので、この勝負はゼロの勝ちだ。

余談だが、エメリウム光線にはポーズが4種類あることを、この文章を書きながら知った。

私が知っているウルトラじゃんけんのチョキ(両手の人差し指と中指を額に当てる)は、厳密には「エメリウム光線Aタイプ:反磁力線」であり、アイーンのポーズをとるのは「エメリウム光線Bタイプ:熱線」とのこと。奥が深い。

セブン&ゼロ親子とのじゃんけん勝負が佳境に入ってきたとき、今度は「セブン&ゼロ親子+子どもたちチーム」と「大人たちチーム」で勝負をすることになった。

「こっちにおいでおいで」と子どもたちを呼ぶセブンとゼロ。保父さんのようで微笑ましい。

観客席からステージの前に出て、セブン&ゼロ親子の前にずらりと子どもたちが並ぶ。

「じゃんけんで何を出すかバルタン星人並みに丸見えじゃん。どうすんの?」と私は頭をひねっていたが、愚問であった。

「大人の皆さん、わかってますね?」とにっこりする司会のお姉さん。
言外の圧がかかる。プレッシャーの攻撃を受けている。セブンのバトルステージの後だけに。

「最初はシュワッチ!じゃんけんぽん!」

何度か勝負し、結果は大人チームの連戦連敗であった。そりゃそうである。

負けた罰ゲームとして、大人たちはスクワットをやることになった。

「勝負にわざと負けるなんて…」と自分のゴミのようなポリシーに反する行為にぐぬぬとなった私であったが、スクワットをやっているとき、ふと目の前の子どもたちが目に止まった。

ウルトラマンゼロのそばにいた男の子や女の子が、手をバンザイと突き上げて、跳び上がって喜んでいるのである。
弾けるような笑顔がキラキラと輝いていた。

喜ぶキッズを祝うセブン・ゼロ親子。

全身で「嬉しい」を表現する子どもたちの姿に、「そんなに喜んでくれるなら、まぁいいか…」と思い直した。

大人気ない大人が大人になった瞬間であった。

ウルトラマンvsメフィラス!ゾフィーも登場!夕方の回

ウルトラマンvsメフィラス星人

いよいよ、本日の大本命、私がウルトラマンスタジアムに来た1番の目的、メフィラス星人と初代ウルトラマンのバトルステージである。

3時間睡眠に加えてイベントの合間に行っていた仕事の対応ですでにカラータイマーが鳴り出している状態であったが、本命を前にここで倒れるわけにはいかない。

夕方の回の観客は全員大人であった。子どもたちは家に帰ってしまったようである。

親御さんはそろそろ夕飯の支度もあるだろうし、時間的な問題や登場キャラで観客の層も変わるんだな…と思った。

メフィラス星人登場!!

「ギャーーーーーー」と叫びたくなる衝動を抑え、私は狂ったようにスマホのカメラのシャッターを切った。

初代ウルトラマン第33話、そして「ウルトラ怪獣散歩」で親の顔より見たメフィラス星人である!

シン・メフィラスとフォルムこそ違うものの、立ち振る舞いは紳士的かつスマート。

一挙一動にいちいちエレガンスを漂わせ、なんとも格好良い。

優雅なおじぎには、思わず両手で顔を覆ってしまった。メフィラス星人、罪な男である。

ベンチシートで悶絶しているうちに、ウルトラマンが登場する。

カッ…カッコイイ!!!

男・ウルトラマン、背中を見せての登場である。
肩越しに振り向き、メフィラス星人を光る目で睨んでいる。

ウルトラマンタロウやウルトラセブンが真正面から現れたのとは打って変わってのバックショット。

そんな彼を、慇懃無礼な態度で迎え入れるメフィラス星人。

正真正銘ライバル同士でのバトルステージに、どことなく朝や昼の回とは違った緊迫感がただよう。

戦いが始まるが、タロウやセブンのバトルステージと同じように、ウルトラマンもやはり一度はメフィラス星人に敗北する。

山も谷もないストーリーでは面白くないので、高い壁にぶち当たるのは主人公の宿命といえよう。

揉み合いながら扉の向こうに消えていく2人。

次はお楽しみ、メフィラス星人を倒すための修行を、なぜか当人のメフィラス星人と行うトレーニングタイムだ。

前述したように観客が大人しかいなかったため、トレーニング内容のレベルが跳ね上がった。

メフィラス星人がおこなう攻撃シークエンス(しかも結構長い)を習得せよ、というのである。

次々と違うポーズを決めていき、最後にメフィラス星人必殺のグリップビームを決めるのだ。

初手!名刺を差し出すポーズ!!!それ技じゃないだろ!

両手を突き出す構え!!!

必殺!グリップビーム!!!

メフィラスの指導をもとに、みんなでピョンピョン飛んだり跳ねたり走ったり構えを決めたりする我々大人たちは、さながら『ウルトラマン超闘士激伝』でメフィラス大魔王のもとで修行する闘士ウルトラマンタロウである。

とてつもない光景であった。

なお私はポーズの順番を全然覚えられず、なんかこう、適当にごまかしながらやっていた。

メフィラス師匠の弟子失格の私であるが、「名刺を差し出すポーズ」だけは全力でやった。

社会人になってから名刺交換の機会は何度もあったが、名刺を差し出すのにここまで全力を出したのは、いまだかつてないことである。

なお、一般には「メフィラス=名刺」みたいなイメージが確立したが、出典は初代ウルトラマンではなく、2022年公開映画「シン・ウルトラマン」であることは、自分の記憶のためにもここに書き添えておく。

そうこうしているうちに、復活を遂げたウルトラマンが戻ってきた。

パワーアップしたウルトラマンに、さすがのメフィラス星人もたじろいでいる。

大胸筋バリアでメフィラス星人の攻撃を跳ね返すウルトラマン!

勢いよく飛びかかっていくウルトラマン!

メフィラス星人を投げ飛ばすウルトラマン!

この日のベストショットは間違いなくこれだ。このウルトラマンとメフィラスの躍動感を見てほしい。

ダメージを負ってよろめくメフィラス星人であったが、何やら近寄ってくると、私の目の前でウルトラマンにウザ絡みを始めた。

馴れ馴れしくウルトラマンの肩に手を置き、「まぁ聞け」と話しかけるメフィラス星人。

「触るな」とばかりにメフィラス星人の手を振り払うウルトラマン。

ライバルの塩対応にもめげることなく、メフィラス星人は「奴ら(観客)が強くなったのは私のおかげなのだぞ」と己の手柄をアピールしていた。

ここからはバトルも佳境である。

バトルステージの流れはぶっちゃけ全部同じ(ヒーローのピンチ→観客がトレーニング→ヒーロー復活+観客と一緒にウルトラ怪獣を倒す)なのだが、初代ウルトラマンのバトルは、かなり独特に感じた。

ウルトラマンがメフィラス星人の脳天にチョップを食らわせて手を痛がったり、「かかってこいや」とばかりに指先でちょいちょいとメフィラス星人を挑発したりと、結構わかりやすくネタが仕込まれていることが、ウルトラシリーズにハマってから日が浅い私にもわかった。

チョップで手を痛がるのは、初代ウルトラマン第18話「遊星から来た兄弟」のザラブ戦が元ネタで、このシーンは映画「シン・ウルトラマン」でも再現されている。

相手への挑発は、初代ウルトラマン第11話「宇宙から来た暴れん坊」のギャンゴ戦と思われる。

私が初代ばっかり視聴していたために気づかなかったが、ひょっとしたら、タロウやセブンでも本編ネタが織り込まれていたのかもしれない。

それにしても、初代ウルトラマンは宇宙警備隊の仕事のほか、大学教授を務めるインテリと聞いていたが、バトルステージではライバルとのプロレスを楽しんでいる風すらあり、実はかなり好戦的な性格なのではないかと感じた。

優しく穏やかに見えるが、結構短気だとも聞くし。

猛ダッシュでメフィラス星人へ距離を詰めていくウルトラマン。

トレーニングを受けた観客からの攻撃で、いよいよピンチに陥るメフィラス星人。

そして、大人たちのウルトラチャージでパワーアップしたウルトラマンによる、最後は必殺のスペシウム光線!

ちょうど私の真正面にウルトラマンが立ったので、彼の身体の影でメフィラス星人が完全に見えなくなってしまったが、手を伸ばせば届く目の前30cmの最推しヒーローの背中に私はそれどころではなかった。

だがメフィラス星人のことだから、きっと華麗に散っていってくれたことと思う。

ありがとうメフィラス星人。
さようならメフィラス星人。
また会う日まで…。

やったね!

それにしても、ウルスタのバトルステージ、毎回意識してステージの雰囲気を変えているとすれば、すごいことである。

ストーリーの「型」(前半負けて後半勝つ)は全部同じだが、ウルトラマンタロウはシリアスかつ恐怖、ウルトラセブンはコメディ、ウルトラマンは独特の大人っぽい重厚感と、ちゃんと雰囲気が分かれていたからだ。

どれも非常に面白く、楽しめたステージショーであった。

あとからスマホを見返すと、メフィラスの写真が一番多くて“執念”を感じた。
メフィラス、おまえだけは這いつくばってでも見てやると石川県に行った強い気持ちの表れといえよう。

メフィラス星人に直に教えを受けた「スタイリッシュ・名刺交換」は、今後も忘れぬように鍛錬していきたい。

ゾフィー&ウルトラマンのフォトセッション

メフィラス星人に会った興奮も冷めやらぬまま、ゾフィーとウルトラマンのフォトセッションになだれ込むこととなった。

ゾフィーとウルトラマンは、宇宙警備隊の中でも最強の6人を表す「ウルトラ6兄弟」において、長兄と次兄にあたる。

颯爽と登場した2人。ブラザーズマントの紅が眩しい。

さて、相変わらず参加者は大人しかいなかったが、ゾフィー&ウルトラマン組とゲームをすることになった。

司会のお姉さんが「数字」を言うので、そのタイミングでゾフィー、ウルトラマン、参加者たちが一斉にポーズを取り、ポーズを取った人数がお姉さんの言った数字と合えば勝ち、というものだ。

これは全員の息を合わせる必要があるゲームであり、見ず知らずの初対面ながら、サッとお互いに目配せしあった参加者たちのあいだに、私は勝手に確かな「絆」を感じた。

なお、このゲームは非常に難易度が高く、参加者は軒並み負けた。

途中からは参加者が1人ずつ「数字」を言うスタイルに変わったが、これも全然当たらない。

数字を外すと、その場で行うランニングとスクワットの罰ゲームが課される。

私も何度も罰ゲームを食らったが、結構真面目にやった。

なぜなら、目の前の至近距離からゾフィーやウルトラマンが見ているのに、サボるわけにはいかないからである。

(翌日は見事に筋肉痛になった。ウルトラマンを見に行ったら筋トレをすることになった、そんなことあるか?)

罰ゲームを食らった参加者にパワーをウルトラチャージする長兄と次兄。ブレているのは私が走りながら撮ったためである。

1人だけ数字を当てた参加者の方がいらっしゃり、これはある意味で団体戦でもあるので、我が事のように嬉しかった。
ゾフィーとウルトラマンからも祝福の拍手が送られ、良い雰囲気であった。

動き回っているうちにウルトラマンのマントがズレてきたので、気づいたゾフィーが直してあげていた。


当然声を出すことはないが、目線と首と手の動きで、

 長兄「じっとして」
 次兄「はい」
 長兄「うん、よし。これでOK」
 次兄「ありがとう」

というやり取りをしていることが伝わってきて、大変良かった。
血の繋がりこそないが、弟分をよく気にかけている、いいお兄さんである。

「マントのズレを直すウルトラヒーロー」は、住宅展示場などのイベントでもときどき見られる光景であり、ウルトラヒーロー同士の気づかいや交流が垣間見られるタイミングだ。

ファンにとってはシャッターチャンスでもあり、このときも大量のシャッター音が室内に響き渡っていた。

スクワットをやりまくって息が上がってきたところでゲーム終了、撮影タイムとなった。

私は連れてきたM78ふわふわお座りぬいぐるみと、ウルトラマンのソフビを並べて撮ってもらった。
ウルトラマンが「これは私だね」と反応してくれたのが嬉しかった。

最後は2人にさよならと手を振って、部屋を退室。
手を振り返してくれたウルトラマンたちの姿をしっかりと目に焼き付け、私はウルトラプレジャーを後にしたのだった。

ウルトラマンスタジアムで叶った奇跡と2つの夢

初めてウルトラマンスタジアムに行った2022年11月のこの日は、ウルトラマンたちやウルトラ怪獣たちと過ごした、非常に思い出に残る1日となった。

ウルスタは楽しかったのでぜひまた行きたいと思うが、この日以上の感動が味わえるかどうかは、正直わからない。

というのも、この日は、

  • ウルトラマンvsメフィラス星人(大本命)
  • ブラザーズマントのウルトラマンタロウとウルトラマンタイガ
  • ブラザーズマントのウルトラセブンとゼロマントのウルトラマンゼロ
  • ブラザーズマントのゾフィーとブラザーズマントのウルトラマン
  • サプライズ:ゼットン

という「私が最も会いたいメンバーの豪華セット詰め合わせ幕の内弁当」のような、奇跡の日だったからである。

思わず「私のためにこのメンバーを呼んでくれたんですか?」としょうもないジョークを飛ばしたくなるほど、全員ド真ん中ドンピシャの面子が集まった。

しかも、スケジュールに書かれていない最推し怪獣のゼットンまで登場するとは思いもしなかった。

過去につぶやいた自分のツイートだ。
言ってみるものだし、行ってみるものだと思う。

次は、「シン・ウルトラマン」にも登場したザラブ星人と、ウルトラマンの代表的存在であるバルタン星人に会いたい。

いつどこで会えるかはまだわからないが、きっと巡り合わせがあるだろう。

真夏の夢が叶った秋

メフィラスに会う夢を叶えにいった一日であったが、実はこの日もう1つ、いや、2つの夢が叶っていた。

それは、ブラザーズマント姿のゾフィーとウルトラマンの2人を見ること、そしてウルトラゼロマントを羽織ったウルトラマンゼロを見ることだ。

これらは、今夏に開催された「ウルトラヒーローズEXPO 2022 サマーフェスティバル」で私が叶えられなかった夢なのである。

当時、なんとなく「初めて生で見るのは、やっぱりウルトラマンとウルトラセブンがいいかな…」と考えていたのだが、実は後になってかなり後悔していた。

というのも、Twitterに流れてきた、初日に登場したというブラザーズマント姿のウルトラマンとゾフィーのコンビが、やたらとカッコよかったからである。

ミーハー心丸出しかつ強欲で恥ずかしい話だという自覚はあるのだが、それでも「やっぱり初日に行けばよかった!」という思いは、私の大きな心残りになっていた。

また、「青いマント姿のウルトラマンゼロも見られたらいいな…」とこっそり思っていたのだが、ウルサマの会期中は結局一度も見ることができず、非常に残念に思っていた。

こうした2つの夢を、ウルスタで同時に叶えることができたのである。
これもまた、奇跡的にタイミングがかち合ったゆえだ。

だからこそ、この日のウルトラマンスタジアム参戦のチャンスは絶対に逃したくなかったのだ。

たとえ睡眠時間が削られようが、お金がかかろうが、目の前に現れた幸運の女神の前髪を逃すわけにはいかなかったのだ。

何がなんでも。

おわりに

ウルトラマンスタジアムでは、夢が叶って大好きなメフィラス星人に、そしてゼットンにも会うことができた。

また、ブラザーズマントの長兄次兄、そして青いマントのゼロを見たかった、という夏の悔しさも浄化された。

ウルトラマンタロウ、ウルトラマンタイガ、ウルトラセブン、ウルトラマンゼロ、ゾフィー、そして初代ウルトラマンにもこんなに間近に会えて、一緒に遊べたことは、大切な思い出だ。

クリスマス一色に染まったウルトラマンスタジアム。
楽しいひとときは、まさに一足早いクリスマスプレゼントだったといえよう。

クリスマスといえば、ウルスタの入口にあったクリスマスツリーには手作りの可愛らしいウルトラヒーローたちの飾り付けがしてあり、アーリートレギアとアーリーベリアルに気づくことができた。

他にも、ウルサマ参加時はウルトラマンダイナとウルトラマントリガーの区別がついていなかった私が、ツリーを見て「これはウルトラマンティガ」「これはウルトラマンキング」などと言えるようになっていた。

夏から秋のあいだに、確実に成長を遂げていた。
「ウルトラマン見分けつかん」と言っていた私も、少しは分かるようになったのである。

ウルトラマン見分けつかん。

完。

(この記事は、2022年11月18日までの情報で記載しています。最新情報は公式サイトなどでお確かめください。)

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